AI研究は、まず歴史学に向かうべきだという話
AIラボが次に本気で資金を入れるべき先は、必ずしも新しいベンチマークでも、派手な生成機能でもない。英国の歴史学者・科学史家であるBenjamin Breenは、最前線のモデルを歴史研究に当てた実例をもとに、そう主張している。彼が見ているのは、AIが「文書の書き起こしを手伝う」段階を越えて、未解決の歴史問題そのものに食い込めるようになってきた、という変化だ。この記事は、その変化がどこまで本物なのかを、具体例で確かめようとする試みでもある。 Breenは、2024〜25年ごろに比べて状況がかなり変わったと述べる。きっかけは、今週発表されたGPT-6 SolとOpus 5.5だ。彼はこの2つを使い、単なる「研究補助」ではなく、実際に歴史上の未解決問題を解かせようとした。その結果、歴史研究者が少人数のグループでフロンティアモデルと組めば、かなりの数の新発見や解釈の更新が生まれるのではないか、という見通しに至っている。 ただし、どんな歴史テーマでも向いているわけではない。Breenは、AIが力を発揮しやすい条件を挙げる。すでに専門家が問題を定義していること、必要な資料がデジタル化されていること、
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