VOLTAがAIに“被害者の査定”を任せた話
マルウェアがAIを使う、と聞くと自動でフィッシング文面を作るような話を想像しがちだが、今回のVOLTAは少し違う。盗み出した情報をもとに、次に誰をどう深掘りするかをLLMに判断させている。しかも、その判断材料はパスワードやCookieだけではない。住所や勤務先、購入履歴、SlackやDiscordの痕跡までまとめて、被害者の「価値」を順位づけする。攻撃の自動化というより、犯罪の現場に査定担当を置いたような構図だと思う。AIの使い道が派手な生成ではなく、こうした裏方の作業に寄ってきたことが、いま取り上げる理由でもある。 Cisco Talosが追ったVOLTAは、自らを「VOLTA-AUTODOXER」と名乗る自己削除型のWindows向けinfostealerだ。まず通常のstealerと同じように、Chromium系ブラウザの保存パスワードやCookie、支払いカード、暗号資産ウォレットのseed phrase、Discord・Telegram・Steam・Robloxのセッション、Microsoft OAuth token、SSHやクラウドの認証情報、Wi-Fiプロファイル、スクリ
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