遠い宇宙の「見えない成長」を、地上の観測で拾い上げる面白さ
この記事を読んでまず思ったのは、ブラックホール研究って、いまや「見つける」より「取りこぼさない」段階にかなり入っているんだな、ということだった。しかもその取りこぼしを埋める主役が、X線と光学スペクトルの組み合わせだというのがいい。単独の観測だけでは見えないものを、別の波長で補っていく。地味に見えるけれど、たぶんこういう積み重ねがいちばん効く。 特に引っかかったのは、光学やUVのサーベイでは見逃されがちな accreting black holes がかなりある、というくだりだ。ブラックホールは「黒い」のだから見えないのは当たり前、と思いがちだけれど、実際には周囲のガスや塵が邪魔をしていたり、そもそも明るさの出方が偏っていたりして、見えるはずのものまで見落とす。そこで eROSITA のX線地図に SDSS のスペクトルを重ねると、赤方偏移、つまりどれくらい遠いかまで含めてちゃんと押さえられる。観測の分業がそのまま科学の解像度になる感じがして、かなり気持ちいい。 もうひとつ面白かったのは、標準的な自動解析パイプラインが通らない「weirdos」がたくさん出てきた、という話。こういうのは研
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