読んでいてまず思ったのは、これ、かなり「わかる」と「そこまでやるのか」が同時に来る記事だな、ということだった。Claude Code みたいな coding agent は便利だけれど、結局のところ人間が読むにはしんどい。端末に長い文章をそのまま流されると、どこが重要なのか拾うだけで疲れる。そこを HTML に逃がす、という発想はかなり自然だと思う。
一方で、記事の熱量は高いのに、少し引っかかったのは「90〜95% は HTML で受け取る」「1日に100回使う」といった話の勢いだ。もちろん、著者の作業環境では本当に効くのだろう。ただ、これは coding agent 全般の普遍解というより、かなりその人の運用に最適化されたやり方に見える。つまり、誰にでもそのまま刺さるというより、「人が読むべき出力をどう設計するか」を徹底して考えた結果の一例なんだと思う。
面白かったのは、単に見た目を整える話ではなく、情報の置き場所そのものを変えている点だった。端末の途中や末尾に散らばると読み逃すから、下部に寄せる。それでも足りないから、HTML にして見出しや強調、図まで使う。ここには「AI との会話」は実は会話というより、受け取りやすい書類設計だ、という感覚がある。人間相手でも、長い議事録より図つきのメモのほうが伝わることは多いので、その延長線上にある話として腑に落ちた。
ただ、図を作ることまで含めて本当に効率が上がるかは、少しだけ保留したい。見やすくするほど、今度は HTML を作る手間や、そこに寄せるための指示のメンテナンスが増えるからだ。けれど、著者が言いたいのはたぶんそこではなくて、「出力を機械の都合のまま受け取らないで、人間の読み方に合わせて作り替えろ」ということだと思う。そこはかなり筋がいい。
参考: How to 5x Your Communication Effectiveness with Claude Code | Towards Data Science