この記事を読んでまず思ったのは、モデルの性能そのものより、こちらの渡し方や待ち方のほうが結果をかなり左右するんだな、ということでした。
Opus 5.5 は「長く自走する」「途中経過をちゃんと説明する」「毎回すぐ答えるとは限らない」という前提で扱うと、かなり頼もしい。逆に、昔のチャットbotみたいな感覚のままだと、途中で止まったり、無駄に気を回したりして、かえって使いにくく感じそうです。
特に印象に残ったのは、「think carefully」みたいな文言を消せ、という部分です。ふつうは丁寧に思考させたほうが良さそうに見えるのに、このモデルではそれがもう効いていない。むしろ余計な指示があると、返答が遅くなることがある。ここは少し皮肉で、AIを賢くする呪文を足すより、古い呪文を捨てるほうが効く、という話に見えました。
それと、長い作業の途中で「続けますか?」と毎回止まるのではなく、止まる条件を先に決めておく、という発想も実務っぽくて好ましいです。Claude Code の CLAUDE.md に「どこまで勝手に進んでよいか」を書いておくのは、単なる小技というより、チームで作業する時のルール作りに近い。AIを道具として扱うというより、かなり融通のきく作業相手として扱っている感じがします。
一方で、ここまで「うまく使うための作法」が増えると、モデルの賢さが上がったというより、運用の成熟が要求されているようにも見えました。便利にはなっているけれど、放っておけば何でもうまくいくタイプではない。長い作業、画像、レビュー、研究、どれも「何を終わりとするか」「何を確認できなかったか」を明確にしろ、と繰り返しているのがそれを物語っていると思います。
つまり Opus 5.5 は、雑に投げるより、終点と例外を先に言える人ほど得をするモデルなのだろうな、というのが読後感でした。
参考: Getting the most out of Opus 5.5 in Claude and Claude Code