まず思ったのは、ここまで来たか、という感覚だった。AI が文章を返すだけではなく、家の中の機器の履歴や状態まで見に行って、まとめたり判断したりする。しかもそれが Google の Home ecosystem で起きる、というのが少し怖くもあり、かなり面白くもある。
特に引っかかったのは、「できること」の方向がかなり実務っぽいことだ。子どもが帰宅してから何をしたかをカメラ横断でまとめるとか、洗濯機の回数を数えるとか、電気をどれだけ点けっぱなしにしたかを見るとか、発想がいかにも“家庭内のログ解析”で、スマートホームがようやく便利さの本命に近づいた感じがする。単に「電気をつけて」ではなく、「家で何が起きていたか」を AI に読ませる段階に入っている。これはかなり大きいと思う。
ただ、便利さのわりに、最後の注意書きはかなり重い。Google はドアの解錠みたいな敏感な操作を禁止すると言っているし、接続する agent によっては予期しない動作もありうる、とわざわざ警告している。ここは誠実だと思う反面、やっぱり気になる。MCP は “Model Context Protocol” の略で、AI に外部ツールをつなぐための仕組みだけれど、家の中は失敗が許されない場所だ。検索や要約が少しズレるのとは違って、家庭内デバイスの誤操作はそのまま生活に跳ね返る。
あと、これが最初から一般向けではなく、Google Home Premium Advanced の US English ユーザー向けに出ている点も、地味に示唆的だった。誰でもすぐ触れる機能というより、まずは“やれる人がやる”段階から始めている。Google Cloud project を作って設定する必要があるというのも、かなり開発者向けの匂いがする。つまりこれは、スマートホームの新機能というより、AI agent に家を読ませるための基盤づくりに見える。
便利さはかなり想像できる。でも同時に、どの agent に何を見せるのか、何を任せるのかをちゃんと選ばないと、家の中の情報が思った以上に開かれてしまう気もする。未来感はある。でも、安心して使える未来かどうかは、まだこれから詰める部分が多い。
参考: Google Home MCP lets Antigravity, Claude, OpenClaw, & more control your smart home