いちばん引っかかったのは、「AIにゲームを作らせる」というより、「Unityの作法を先に教え込む」方向にかなり寄っていることでした。ここ、地味だけど大事だと思います。汎用のコーディングエージェントって、動くものはそれなりに作れても、現場の流儀までは平気で外してくる。UIフレームワークを勝手に別物で済ませたり、アセットの置き方が雑だったり。そういう“なんとなく動くけど、後で困る”感じは、AI支援が広がるほどむしろ目立つはずです。
だから、Unity公式が「29のスキル」としてベストプラクティスを渡すのは、かなり筋がいいと感じました。単に便利機能を足したというより、AIの暴れ方をゲームエンジン側で制御しようとしている。特に、トークン消費を減らすとか手戻りを減らすという説明は、理想論ではなく現実的です。AIを使っていて一番しんどいのは、賢そうに見えて話が長いだけで、結局やり直しになる瞬間なので。
一方で、これで「AIがUnityを理解した」と思うのは早い気もします。あくまで、Unityの“よくある正解”を渡しているだけで、複雑な設計判断やプロジェクト固有の事情まで吸収できるわけではないでしょう。そこを過信すると、今度は別の種類の事故が起きる。便利になったぶん、人間がどこまで見るべきかは、むしろはっきりしたように思いました。