この記事を読んでまず思ったのは、AI coding agent の話がもう「どのモデルが賢いか」ではなく、「どこで走らせるか」の話に移っているんだな、ということだった。
Anthropic が git worktree を agent ごとに切れと言う。でも現実には、コードだけ別れても、runtime や staging 環境が共有のままだと、そこで詰まる。ここがかなり生々しい。

たしかに、agent がそれぞれ好き勝手にコードを触るなら、検証用の実行環境もそれに合わせて分離したくなる。でないと、A の agent が作った変更を B が壊したり、shared staging が「最後に動かした人のもの」になってしまう。開発体験としてはかなりつらいはずだ。
この記事が面白いのは、AI エージェントの問題を「生成物の品質」ではなく「実行の分離不足」として見ているところだと思う。コード生成は派手だけど、ほんとうにボトルネックになるのはそこではない、という視点がある。


もう一つ引っかかったのは、ここで言う「full-stack branching」が、単なるブランチ運用の話ではなく、runtime まで含めて丸ごと枝分かれさせる発想だという点。Git だけの branch では足りない、というのは今のクラウドネイティブ環境らしい悩みだと思う。
アプリの変更は、DB、API、環境変数、依存サービスまで連鎖する。だから agent が触るべき単位も、ソースコードだけでは済まない。人間の開発でも面倒なのに、agent が並列で動くならなおさらだ。ここは「AI を入れれば速くなる」で終わらない、かなり現実的な話だと感じた。

参考: Anthropic recommends a git worktree per agent. Your runtime infra makes that a problem.
