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npmで“また起きた”のに、誰も止められないことにされる話

キーポイント

記事の内容をかんたんに言うと

Kevin Patel の記事は、​​「npmで起きるサプライチェーン攻撃は、もうどうしようもない」​という空気を、これでもかというほど皮肉った風刺です。

元記事では、npmレジストリで壊滅的な攻撃が起きて、企業アプリが大量に巻き込まれ、ユーザーデータも漏れた、という設定で話が進みます。
そのうえで、開発者たちが「仕方ないよね」「現代のWeb開発の代償だよ」と、まるで天災みたいに受け止めている様子が描かれます。

これがかなり痛烈です。
というのも、実際のセキュリティ事故では、後から「予防は難しかった」と言われがちですが、この記事はそこに真正面からツッコミを入れているわけです。
本当に防げなかったのか、それとも“防ぐ仕組みを作ってこなかった”だけではないのか——そこを笑いながら突いてくるのがこの文章の面白さだと思います。

何を皮肉っているのか

この記事の中心にあるのは、​JavaScriptエコシステムの依存の深さです。

npmでは、ひとつのアプリが何十層にもわたる依存関係を抱えることがあります。
ざっくり言うと、​自分が直接使っていない部品のさらに部品、そのまた部品まで、まとめて取り込んで動かしている状態です。

しかも、その中には:

などが混ざります。

便利ではあるんですが、セキュリティの目線ではかなり怖い。
なぜなら、ひとつの小さなパッケージが乗っ取られたり、悪意あるコードが混ぜられたりすると、その影響が一気に広がるからです。

この記事は、その構造を「当たり前のように受け入れているの、さすがに変では?」と笑い飛ばしているんですね。
個人的には、ここが一番キレ味があって好きです。

Go、Rust、Web APIsとの対比が効いている

記事の中では、Go、Rust、そして native Web APIs を使う世界では、そんな被害は起きていない、と対比されます。

これは単なる煽りではなく、かなり重要な視点です。
というのも、これらの環境は一般に、​標準ライブラリが強いとか、​依存を増やしすぎなくても済むとか、​ビルドや検証の仕組みが厳格だといった特徴があります。

ここでいう標準ライブラリは、最初から言語やプラットフォームに付いてくる便利機能のことです。
たとえば、ネットワーク通信や暗号処理、ファイル操作などを、外部パッケージに頼らずある程度まかなえるイメージです。

もちろん、GoやRustだから絶対安全、という話ではありません。
そこは誤解しないほうがいいです。
ただ、​​「とにかく外部パッケージを足せば済む」設計ではないぶん、攻撃面を減らしやすいのは事実だと思います。

この比較は、npmを単にバカにしているのではなく、
“便利さのために何を犠牲にしているのか”を考えさせるという点で、かなりうまい構成です。

“防げない”ではなく“防ぐ気が薄い”のでは?

この記事を読んでいて、私が特に刺さったのはここです。
「防ぐ方法はない」と言ってしまうのは、あまりにも雑じゃないか、ということです。

実際には、サプライチェーン攻撃を減らすための手段はいろいろあります。

もちろん、どれも完璧ではありません。
でも、​​「完全には防げない」ことと「何もできない」ことは別です。

この記事は、その“できることをやらずに、事故を自然現象みたいに扱う姿勢”を、かなり大げさに笑っているんだと思います。
こういう皮肉は、読んでいてちょっとニヤッとする一方で、正直かなり苦いです。

npmの便利さは、本当にすごい。でも…

ここはバランスを取って言いたいのですが、npmが悪の根源というわけではもちろんありません。
JavaScript/TypeScriptの開発が爆速になったのは、npmエコシステムの功績が大きいです。

小さなユーティリティを再利用して、車輪の再発明を避ける。
これはソフトウェア開発の理想のひとつです。

ただ、その理想が行きすぎると、
​「自分で作るより、知らない誰かが作った超小さいパッケージを100個持ってくる」​
みたいな状態になりがちです。

便利さは本物。
でも安全性まで勝手に付いてくるわけではない。
この当たり前のことを、私たちはつい忘れやすいんですよね。

この風刺記事のいちばん大事なポイント

この文章の面白さは、単にnpmを笑っているところではありません。
​「業界全体が、問題を“不可避”として扱いすぎていないか」​という視点が本題です。

事故が起きるたびに、

で終わらせるのは簡単です。

でも、そうやって片付けてしまうと、次の事故もまた“仕方ない”で流されます。
この記事は、その連鎖に対する強烈なイヤミだと思います。
しかも、笑える形にしてあるから余計に効く。こういうの、風刺としてかなり上手いです。

まとめ

Kevin Patel のこの記事は、npmで起きるサプライチェーン攻撃を題材にした、かなり鋭い風刺です。
「防げない」と言いがちな開発文化に対して、​本当にそうなのか? できる対策を放棄していないか?​ と問いかけています。

技術記事として読むというより、​業界への辛口な鏡として読むと面白いです。
そして笑いながらも、最後には「依存関係って、思っている以上に怖いな…」と少し背筋が寒くなるはずです。


参考: ‘No Way To Prevent This,’ Says Only Package Manager Where This Regularly Happens | Kevin Patel

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