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AIの「使われた感」と「戻り」を分けて考えたくなった

読んでまず思ったのは、AI導入の話って、やっぱり「使われたかどうか」と「効いたかどうか」をごちゃ混ぜにしやすいんだな、ということでした。
しかも厄介なのは、使われた事実のほうは数字にしやすいのに、効いたかどうかはかなり雑に扱われがちだという点です。ダッシュボードに出るのは usage や token のような見やすい数字で、経営にとって本当に大事な「で、何が増えたの?」は後回しになる。この記事はそこをかなり強く突いていて、読んでいて少し耳が痛かったです。

特に引っかかったのは、saved hours をそのまま saved dollars に変換するやり方への批判です。
たしかに「1人あたり週2時間削減、人数を掛ける、時給を掛ける」は見た目がきれいです。でも、その時間が本当に別の売上や削減につながったのか、あるいは単に少し余裕ができただけなのかで意味は全然違う。そこを曖昧にしたままROIを語るのは、かなり危ないと思いました。

もうひとつ面白かったのは、calendar time と labor time を分けて考えるべきだという指摘です。
「3週間かかっていた機能が1週間になった」と言われると、つい2週間ぶんの人件費が浮いた気になってしまう。でも実際には、待ち行列や review 待ちが混ざっていることが多い。ソフトウェア開発の現場では、この手の“時間短縮”は体感と会計がズレやすいんだろうなと思います。速度が上がったこと自体は価値だけど、それをすぐ金額に直すのは雑、という線引きはかなり筋が通っていました。

この記事を読んでいちばん納得したのは、AIの価値を測ること自体より、測り方の雑さが組織の信用を削るという話です。大きい数字のほうが説明しやすいし、予算会議でも通しやすい。でも後で崩れるのはたいていその大きい数字のほうで、結局プロジェクト全体への疑いが残る。地味でも、hard と soft を分けて、baseline を取って、何の単位で改善したのかをちゃんと見るほうが、長く残るやり方なんだろうと思いました。


参考: Everyone Measures AI Usage. 70% Can't Measure What It Returned.

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