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著作権の話が、もう「AIの訓練データ」では済まなくなっている

読んでまず思ったのは、これはAnthropicひと社の問題というより、「生成AIを作るために何をどこまで取ってきたのか」という問いが、かなり露骨な形で法廷に持ち込まれたな、ということだった。しかも今回は音楽出版社で、しかも金額の桁が大きい。ここまで来ると、AI企業が「学習のためだった」と言い張るだけでは逃げ切れない段階に入ってきた感じがある。

引っかかったのは、訴えの中身が単に「歌詞を学習したらしい」ではなく、torrentやscrapingのやり方までかなり具体的に語っている点だ。ここが重要で、もし本当に違法コピーの集め方そのものが問題視されるなら、争点は「AIは新しいから許されるのか」ではなく、「昔からある著作権侵害の手口を、AI開発が大規模化しただけではないか」に変わる。そうなると、議論はかなりシンプルになるし、AI業界にとってはかなり厳しい。

それでも少し複雑だと思ったのは、音楽出版社が守りたいものと、モデルが実際に何を覚えてしまったのかが、完全には同じではないことだ。歌詞をそのまま出せる、あるいは明確に再現できるなら話はわかりやすい。でもAIの訓練って、単純なコピペだけでは語れない部分がある。だからこそ、裁判では「どこまでが学習で、どこからが複製なのか」をかなり細かく詰めることになるはずで、そこは面白くもあり、面倒でもある。

個人的には、こういう訴訟が増えるほど、AI企業は「あとでまとめて許してもらう」やり方を続けにくくなると思う。データの出どころをきちんと説明できない会社は、技術がすごくても信用を失う。便利さの話より先に、まず何を食べて育ったのかを説明してほしい、という空気が強くなっているのだろう。


参考: Sony Music Publishing and Warner Chappell are suing Anthropic

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