長く返ってくるのは、Claude Code が空気を読めないからではない。こちらが「どこまで書いていいか」を渡していないからだ。
出力の長さを抑える、短く要約して返させる、分量指定。このへんを最初に言っておくだけで、返答の暴走はかなり減る。
Claude Code は、曖昧な依頼だと丁寧に埋めようとする。そこが便利でもあり、だるいところでもある。たとえば「このフォルダの内容を整理して」とだけ言うと、背景説明、手順の候補、補足、注意点まで一気に盛り込みがちだ。欲しいのが要点だけなら、最初から上限を置くのが早い。
やり方は単純で、最初の一文に分量を入れる。
この内容を200字以内で要約して返して。
要点だけでいい。前置きは不要。
次の手順を3点に絞って短く説明して。
各項目は1文まで。
この文章を短く整えて。300字以内。
重要な情報は落とさず、冗長な説明は削って。
Claude Code に対しては、ただ「短くして」より「200字以内」「箇条書き3点まで」「各項目1文まで」のように、境界をはっきり切るほうが効く。人間相手でも同じだが、AI にはなおさらだ。曖昧な「短め」は、だいたい長めの返答になる。
ここで大事なのは、上限を一つに決めることだ。
「200字以内、でも必要なら少し超えてもいい」みたいな言い方は、制約として弱い。Claude Code は安全側に倒れて、説明を足してくる。短くしたいなら、まず迷わせない。数字を入れる。段落数を決める。箇条書きの個数を決める。これだけで返答の輪郭が締まる。
筆者は最初、ここを雑に扱って痛い目を見た。ファイル整理の相談で「重複候補を見つけて」とだけ頼んだら、検出方法の説明から始まり、判定基準の話まで広がって、欲しかった一覧が埋もれたのだ。結局、もう一度「結果だけ、10件まで」と言い直した。最初からそう書けばよかった話である。こういう手戻りは地味にコンテキストを食う。長文のやり取りが続くと、本当に知りたい情報が見えづらくなる。
使い勝手がいいのは、用途ごとに上限を固定するやり方だ。たとえば文書作成なら、まず全体を短くつかむ段階と、あとで肉付けする段階を分ける。
この下書きを150字で要約して。
そのあと、重要語を5つだけ抜き出して。
この議事メモを、社内共有用に4行でまとめて。
判断事項、保留事項、次の行動だけ残して。
このフォルダ構成を見て、不要なものを3種類に分類して短く説明して。
こうしておくと、Claude Code は「詳しく説明する役」ではなく「圧縮する役」に回る。非エンジニアの人でも使いやすい。たとえば大量の書類をざっくり仕分けしたいとき、いきなり全部を丁寧に説明させるより、「各ファイルを1行で説明」「不要候補を5件まで」と切ったほうが、後で人間が見返しやすい。
ただし、分量を削りすぎると情報も落ちる。ここは気をつけたい。
「50字以内」で何でも済ませようとすると、結局なにを言っているのか分からなくなる。短くさせる目的は、雑に削ることではない。判断に必要な芯だけ残すことだ。だから、上限と一緒に「落としていいもの」も添えると安定する。
300字以内で要約して。
前置き、言い換え、重複表現は削っていい。
ただし、日付と金額は残して。
3点でまとめて。
背景説明は不要。結論と作業内容だけ残す。
この一文があるだけで、返答の質がかなり変わる。短くしてほしいのに、背景説明だけ丁寧で要点がぼける、あの嫌な感じを避けやすい。
もう一つ、地味に効くのが「先に形式を決める」ことだ。分量の上限とセットで、出力の型まで指定する。
要約なら「1段落」。整理なら「箇条書き3点」。比較なら「表ではなく2文ずつ」。こうすると、Claude Code が余計な前置きを足しにくい。
以下を、1段落・250字以内で要約して。
説明調の前置きは不要。
以下の候補を、箇条書き3点で短く比較して。
各項目は20字以内の見出しつきで。
この作業手順を、初心者向けに4ステップで書いて。
各ステップは1文だけ。
長く返ってきて困る場面は、だいたい「何をどこまで書くか」をこちらが放棄している場面だ。Claude Code にも得手不得手はあるが、短く返す用途ではかなり素直に効く。
まずは「文字数」「行数」「項目数」のどれか一つを入れる。慣れてきたら、残してほしい情報も一緒に書く。これで返答はだいぶ締まる。
要するに、短くしてほしいなら「短く」とだけ言わないことだ。
分量の上限を伝える。これが一番手早い。こちらの期待が明確になるので、Claude Code も無駄に膨らまない。長文の往復に疲れたときほど、この一手が効く。