「PC では見えていたメッセージがスマホに出ない」「チャットを開くと途中から抜けている」「過去の会話がまるごと見当たらない」。Teams のチャット同期トラブルで、以前は定番だった「キャッシュのフォルダーを消す」という対処は、今は最初にやるべきことではありません。
Microsoft は Teams のキャッシュ削除について、メッセージが見当たらない、チャット履歴が読み込まれない、チャネルやチームが表示されない、通知や未読数がおかしい、といったチャット・チャネルの問題には推奨しないと明記しています。キャッシュを消してもこれらは直らず、原因の調査に必要な診断ログが消えてしまうからです。
では何から見るのか。順番は「アカウント → ブラウザー版との比較 → アプリの再起動・再サインイン → 管理者への相談」です。
| 状況 | 考えられること | 次にやること |
|---|---|---|
| チャットがまるごと見当たらない | 別のアカウント・別の組織(テナント)を表示している | 確認1 |
| 特定の端末だけで欠けている(ほかの端末やブラウザー版では見える) | その端末のアプリ側の問題 | 確認2 → 確認3 |
| どの端末でも同じメッセージが欠けている | サーバー側、または組織の保持ポリシー | 確認4 |
| 通知は来るのに、開くと本文が出ない | アカウントの取り違え、またはアプリの表示の遅れ | 確認1 → 確認3 |
Teams は、職場のアカウントと個人のアカウント、さらに招待された別の組織(ゲスト)を1つのアプリで切り替えて使えます。チャットがまるごと消えたように見えるときは、この切り替えが原因のことがよくあります。
取引先の組織にゲストとして招待されている人は、その組織でのチャットはその組織に切り替えないと表示されません。
アプリの問題か、データそのものの問題かを分ける、いちばん確実な方法です。
ブラウザー版では見えるなら、データは無事で、手元のアプリの表示が追いついていないだけです。確認3へ進みます。
ブラウザー版でも欠けているなら、アプリをいくらいじっても直りません。確認4へ進みます。
ウィンドウの × ボタンで閉じても、Teams はバックグラウンドで動き続けます。
長く起動しっぱなしだった PC では、再起動だけで表示が追いつくことがよくあります。
スマホの Teams は、アプリを開いていない間は通信が制限されることがあります。
ブラウザー版でも、スマホでも同じメッセージが見当たらない場合、原因は手元の端末ではありません。組織が設定している保持ポリシー(一定期間を過ぎたメッセージを削除するルール)で消えている場合もあり、これは利用者の操作では戻せません。
社内の Microsoft 365 管理者(情報システム担当)に、次の情報を伝えて調べてもらってください。
Microsoft サポートに問い合わせる場合、診断ログを求められます。新しい Teams では、タスクバーの Teams アイコンのメニューにあるサポート ファイルの収集(英語表示では Collect support files)、またはキーボードの Ctrl + Alt + Shift + 1 で、ダウンロード フォルダーにログが保存されます。キャッシュを消す前にログを取っておくのが大事です。
アプリのリセットは、サポートや管理者から指示された場合の手段です。新しい Teams のリセットは次の手順です。
リセットするとアプリのデータが消え、自分で変えた表示などの設定も初期状態に戻ります。起動し直した直後は、キャッシュを作り直すため普段より時間がかかります。
以前よく紹介されていた %appdata%\Microsoft\Teams は、すでに提供が終わった「クラシック Teams」の場所です。新しい Teams のデータはこのフォルダーにはないため、古い記事の手順どおりに消しても効果はありません。
チャット自体は表示されるのに、検索すると過去のメッセージが見つからない場合は、同期ではなく検索の問題です。Teams の検索で過去メッセージが見つからないときの確認方法を参照してください。