読んでまず思ったのは、これはかなり“地味だけど効く”種類の道具だな、ということだった。AIツールの利用量って、体感と実際がずれやすい。ちょっと触っただけなのに急に制限に当たると、「自分が使いすぎた」のか「裏で何かが回っていた」のか、感覚では分からない。そこを、端末に残っている session log だけで追いかける発想はかなり筋がいいと思う。
面白いのは、単なる token カウンターではなく、「なぜ増えたか」に寄せているところだ。大きいファイルを早い段階で読んだせいで後から何度も context に載り直す、とか、短い session が大量に並んでいるのは人間の作業ではなく automation の気配だ、とか。こういう説明が返ってくるなら、ただ数字を見てため息をつくよりずっと使える。特に、limit に引っかかった理由が“自分の作業”ではなく“どこかの仕組み”だったと分かるのは、気持ちの整理にもなるはずだ。
もう一つ、README で強く押しているのが「何も外に出さない」という点だった。usage の監査系ツールは、便利そうでもログをどこかのサーバーに投げるのが気になって踏み切れないことが多い。このプロジェクトはそこをかなり真面目に気にしていて、share 用の出力でも prompt や file path を落とす設計にしているらしい。こういう配慮があると、少なくとも“調べるためにさらに不安になる”感じは薄い。
ただ、少し気になるのは、前提がかなり Claude Code に寄っていることだ。しかもログ形式の読み方や重複排除に依存しているので、他の agent や別環境にそのまま広がる感じではない。便利さは強そうだけれど、同時に「ログを持っている前提の道具」でしかない。その限定は正直だし、むしろ好感はある。でも、利用者が増えるほど、こういう“自分の足元の記録を読む”系の道具はもっと増えていくんじゃないかと思った。AIの利用量は、結局のところブラックボックスのままだと納得しにくいから。