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DeepSeekが目指すのは「稼ぐAI」より「AGI」──10億ドル調達の裏で見える開発方針

キーポイント

DeepSeekは「売れるAI」より「すごいAI」を選ぶのか

Bloombergの記事によると、中国のAIスタートアップDeepSeekは、進行中の700億元(約100億ドル)​の資金調達ラウンドで、投資家にかなりはっきりしたメッセージを出しているようです。

そのメッセージは一言でいうと、
​「短期的な収益化より、ブレークスルー級のAI研究を優先する」​

ここでいう「短期的な収益化」は、たとえば企業向けAIサービスを売って早く売上を立てること。対して「ブレークスルー級の研究」は、すぐにお金にならなくても、AIの性能や仕組みを大きく前進させるような取り組みです。

個人的には、ここがかなりおもしろいところです。
多くのAI企業は「どうやって早く売るか」に寄りがちですが、DeepSeekはむしろ「まず技術で勝つ」と言っているわけです。これは理想主義に見える一方で、AI業界では意外と合理的でもあります。なぜなら、基礎技術で一段抜けると、その後の商用化で一気に強くなれるからです。

創業者Liang WenfengはAGIを目指すと明言

記事では、創業者の Liang Wenfeng が、少なくとも1回の投資家との会合で、​オープンソースのAIモデル開発を続けるとともに、より大きな目標として AGI を追い求める考えを示したとされています。

AGIは Artificial General Intelligence の略で、日本語では「汎用人工知能」と訳されます。
ざっくり言うと、今のAIのように「特定の仕事だけ得意」ではなく、​人間みたいに幅広い問題に対応できるAI を指す言葉です。

もちろん、AGIはまだ実現していませんし、そもそも定義も人によって少し違います。なので、これを聞くと「また大きな夢を語ってるな」と感じる人もいるかもしれません。私も正直、そう思います。
でも同時に、​AGIを掲げる会社は、技術開発の“天井”を高く設定しているとも言えます。目先の便利機能だけで満足しない、という意思表示としてはかなり強いです。

オープンソースを続ける意味

DeepSeekがオープンソースのAIモデルを続ける、という点も注目ポイントです。

オープンソースとは、簡単に言えば設計やコードを広く公開し、誰でも使ったり改良したりしやすくする考え方です。
これにはメリットとデメリットがあります。

つまり、オープンソース路線は、短期的な儲けよりもエコシステムや技術的信頼を重視する姿勢だと見られます。
この方針は、AIを「製品」だけでなく「研究の場」として育てたい会社にはよく合っています。

このニュースの重要性

この話が重要なのは、DeepSeekが単なる一企業ではなく、​AI業界の方向性を占う存在になっているからです。

AI業界は今、ざっくり分けるとこんな力学があります。

  1. すぐに売れるAIを作りたい企業
  2. モデル性能そのものを極限まで高めたい研究寄り企業
  3. オープンソースで広く普及を狙う陣営

DeepSeekは、このうち2と3をかなり強く意識しているように見えます。
もし本当に「商用化より研究」を貫けるなら、それはかなり大胆です。なぜなら、資金調達をしている以上、投資家はどこかでリターンを求めるからです。そこをどう折り合うのかは、今後の大きな見どころではないでしょうか。

個人的な見方

個人的には、DeepSeekの姿勢はかなりチャレンジングで、少しロマンがあると思います。
AI企業の多くが「今すぐ役立つ機能」「今すぐ売れる製品」に向かうなかで、​AGIや基盤研究を正面から掲げるのは、かなり強いメッセージです。

ただし、理想が高い会社はたいてい難しさも抱えます。
研究を優先しすぎると、売上化が遅れるかもしれませんし、投資家との期待値調整も大変です。逆に、商用化に寄せすぎると、最初に掲げた「研究第一」の旗が色あせる可能性もあります。

なので今後の焦点は、DeepSeekが本当に​「研究優先」を資金調達の場でも貫けるのか、そしてその姿勢が実際の技術成果につながるのか、この2点だと思います。

まとめ

DeepSeekは、約100億ドル規模の資金調達を進めながら、短期収益よりもAGIを見据えた研究を優先する姿勢を示しました。
AI業界では珍しくないようでいて、実はかなり大胆な戦略です。
「すぐ儲かるAI」ではなく「未来を変えるAI」を狙う──この方針が本物なら、DeepSeekは今後もかなり注目される存在になるはずです。


参考: DeepSeek Founder Declares AGI Goal as $10 Billion Round Advances

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