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Googleが「24時間働く個人AIエージェント」を開発中? OpenClaw対抗になりそうなRemyの正体

キーポイント

まず何が起きているのか

Googleが、​​「Remy」​というコードネームのAI agentを開発している、という話が出ています。
元記事によると、これは Geminiアプリの中で動く社内テスト版 として、すでに社員が試している段階とのことです。

ここでいう AI agent は、ただ質問に答えるだけのAIではありません。
もっと簡単に言うと、​​「お願いしたことを自分で考えて進めてくれるAI」​ です。たとえば、

みたいなことを、ユーザーの指示を待ちすぎずに動くイメージです。

Remyは、記事の表現だと “24/7 personal agent for work, school, and daily life”
つまり、仕事にも勉強にも日常生活にも使える、​24時間365日寄り添う相棒を目指しているわけです。これはかなり野心的だと思います。というか、Googleが本気で「検索の次」を取りに行っている感じがしますね。

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Remyは何ができるのか

報じられている説明では、Remyは次のようなことを目指しています。

要するに、ただのチャットボットではなく、​​「あなたの癖や好みを学ぶ、常駐型の秘書」​ に近い存在を狙っているようです。

個人的には、ここが一番おもしろいポイントです。
AIが賢いかどうか以上に、​**“自分のことをどれだけ理解してくれるか”** が実用性を決めるからです。毎回ゼロから説明しなくていいAIは、たしかに便利そうです。

でも、なぜ今こういう流れなのか

理由はかなりシンプルで、​AI agent市場が盛り上がりまくっているからです。

記事では、OpenClawの人気がひとつのきっかけとして挙げられています。
OpenClawは、無料のオープンソースAI agentで、かなり話題になりました。何がすごいかというと、​メッセージへの返信、調査、ファイル管理、PC上の作業自動化 まで、かなり広くこなせる点です。

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しかも、元記事によればOpenClawは短期間でGitHub starsを10万超えし、NvidiaのJensen Huang CEOが「次のChatGPTみたいなもの」と評したとも紹介されています。
このあたりを見ると、Googleが黙っているはずがない、というのは確かに納得です。

つまり今のAI業界は、
​「会話AI」から「実際に仕事を片付けるAI」へ主戦場が移っている
ということなんでしょう。

競争相手が多すぎる件

Remyが面白いのは、Google単独の話ではなく、​この分野全体が一気に戦国時代に入っていることを示している点です。

元記事では、競合として次の動きが挙げられています。

この流れを見ると、各社とも「AIに質問する時代」だけでは満足していなくて、
“AIがPCを操作し、作業を進める時代” に全力で突っ込んでいるのがわかります。

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正直、ここはかなりワクワクします。
一方で、ユーザーからすると「どれもすごそうだけど、結局どれが安全で、どれがちゃんと使えるの?」という話になります。
AI agentは夢が大きいぶん、​実用性と安全性の両立が本当に難しい領域だと思います。

Googleが有利かもしれない理由

元記事は、Google版のRemyが深く統合された、プライバシーに配慮したagentになる可能性がある、と見ています。
この見立てはけっこう筋が通っていると思います。

なぜならGoogleは、すでに

のようなサービスを持っているからです。

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もしRemyがこれらと自然につながれば、
「メールを読む → 予定を確認する → 必要な文書を探す → 返信案を作る」
みたいな作業を、かなり一気通貫でやれる可能性があります。

これはOpenClawのような“単体で強い”ツールとは別の強さです。
Googleの武器は、​巨大なエコシステムを持っていること
私はここがかなり重要だと思います。AI agentは賢さだけでなく、​どれだけ日常の道具とつながっているかで便利さが決まるからです。

ただし、AI agentは怖い面もある

元記事は、OpenClawがセキュリティ面で厳しく見られてきたことも触れています。
たとえば、

といった懸念です。

ここで出てくる prompt injection は、かんたんに言うと
​「AIに見せたくない指示をこっそり混ぜて、AIの行動をだまし取る攻撃」​
のようなものです。

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AI agentは、便利な反面、​勝手に動ける範囲が広いので危険も増えます。
メール送信やファイル操作、Web操作まで任せるなら、悪意ある入力に引っかかったときの被害も大きくなりがちです。

だからこそ、Googleがもし本当にRemyを出すなら、
​「便利さ」より先に「安全に動かせること」​ をかなり重視してくるのではないかと思います。
ここを外すと、せっかくの夢の機能も一気に怖い機能になってしまいますからね。

いつ発表されるのか

現時点では、​公開時期は未定です。
ただし、Remyはすでに社内でテストされている「dogfooding」段階だとされています。

dogfooding というのは、会社の社員自身が自社製品を先に使って試すことです。
実際に中の人が使ってみることで、バグや不便さを早めに見つけるわけですね。

そしてGoogleは、​5月19〜20日のGoogle I/O を控えています。
記事では、ここでAI関連の新発表がある可能性が高く、Remyがそこで初披露されるかもしれない、としています。

もし本当に出てきたら、かなり注目を集めるはずです。
というのも、今のAI業界で「agent」はただの流行語ではなく、​次に誰が日常ツールの主導権を取るかを決める勝負になっているからです。

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まとめ: Remyは「Google版の実用AI秘書」になれるか

Remyの話をざっくりまとめると、Googleが
​「Geminiを、会話するAIから“実際に動くAI”へ進化させようとしている」​
ということです。

OpenClawのような話題性の高いAI agentが出てきたことで、Googleも本気を出してきた。
そして今、Anthropic、Meta、Nvidiaも含めて、AI agent市場は一気に加速しています。

個人的には、これはかなり面白い展開だと思います。
ただし、AI agentは派手なデモよりも、​日常で安心して使えるかどうかが本番です。
Googleがそこをうまくやれれば、Remyは「ただの新機能」ではなく、AIの使い方そのものを変える存在になるかもしれません。

逆に言うと、ここで信頼を落とすと一気に使われなくなる分野でもあります。
便利さと安全性、そして本当に役立つ気の利き方。
この3つをどこまで両立できるのか、かなり見ものです。


参考: Google is working on a “24/7 personal agent” that sounds a lot like its answer to OpenClaw

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