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OpenAIがiPhone対抗スマホを前倒し開発? 2027年発売の可能性が浮上

キーポイント

OpenAIが「スマホを作る」というだけで、かなり面白い

OpenAIといえば、ChatGPTをはじめとするAIソフトウェアの会社という印象が強いですよね。
そんな会社が、今度はiPhoneのようなスマートフォンそのものを作ろうとしている、というのが今回の記事の核心です。

元記事によると、これは先週Ming-Chi Kuo氏が「OpenAIがハードウェア展開を進めており、スマートフォンでiPhoneに直接挑む可能性がある」と報じた流れの続報です。
そして今回の更新では、その計画が想像よりも速いスピードで進んでいるとされています。

正直、これはかなり大胆です。
OpenAIはAIの会社としては世界トップクラスでも、​スマホを作る会社としては完全に新参者。しかもスマホは、ただのハードウェアではありません。
本体、OS、アプリ、セキュリティ、通信、バッテリー、カメラ、販売戦略まで、ぜんぶが絡む超総合格闘技です。
だからこそ、「本当にやるの?」という驚きがまずあります。

Kuo氏の見立てでは、量産は2027年上半期

今回の情報源は、サプライチェーン分析で有名なMing-Chi Kuo氏です。
この人はApple関連の予測でよく名前が出るアナリストで、当たることも外れることもありますが、少なくとも「ただの憶測」よりはかなり重みがあります。

Kuo氏のX投稿によると、OpenAIの“AI agent phone”は量産開始が2027年上半期に前倒しされつつあるとのこと。
ここでいう量産は、工場で本格的に大量生産を始める段階のことです。つまり、単なる試作機ではなく、発売にかなり近いフェーズですね。

もし量産が2027年前半なら、そこから製品発表や販売の準備が進み、​2027年後半に登場する可能性がある、というのが9to5Macの見立てです。
個人的には、このタイムラインはかなり野心的だと思います。スマホ開発はそんなに簡単じゃないので、「来年出ます」と言われると、まずは半信半疑になります。

なぜそんなに急ぐのか

Kuo氏は、前倒しの理由として主に2つ挙げています。

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IPOというのは、ざっくり言えば「会社を株式市場に上場して資金調達すること」です。
OpenAIが将来的にIPOを意識しているかどうかは別として、もしそうなら「AIだけでなく、次の成長分野としてハードウェアもあります」と示したくなるのは自然です。

もう1つの「AI agent phone」という言葉も重要です。
これは単にAIアプリが入っているスマホ、という意味ではなく、​AIがユーザーの行動を先回りして支援してくれる“エージェント型”の端末というイメージです。
たとえば、指示を待つだけでなく、予定の整理、メッセージの下書き、情報収集などを“いい感じに”やってくれる、という方向ですね。

ここはかなり面白いポイントで、もし本当に実現すれば、従来のスマホ体験を少し変えるかもしれません。
ただし、理想が高いぶん、​中途半端だと一気に凡庸になる危険もあります。ここは本当に難しいところだと思います。

中身の予想スペックもかなり攻めている

Kuo氏は、OpenAIの端末に使われる可能性がある部品についても触れています。

正直、ここは専門用語が多くて目が滑りやすいですが、ざっくり言うと「AIと映像処理をかなり重視した、高性能なスマホを狙っている」という話です。

それぞれをかんたんに言うと

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こうして見ると、OpenAIの端末は単なる“ChatGPTが入ったスマホ”ではなく、​AIを中心に据えた専用設計の端末を目指している可能性があります。
ここが本当に実現するなら、かなりワクワクします。逆に言うと、ここまでやらないとiPhoneやPixelと真正面から勝負するのは厳しい、ということでもあります。

OpenAIはOSも作るのか? ここが最大の難所かもしれない

元記事では、OpenAI CEOのSam Altman氏が最近、​​「OSやUIの設計を根本から考え直すべき時期だ」​という趣旨の発言をしたと紹介されています。

ここでいうOSは、スマホ全体を動かす土台のソフトウェアです。
iPhoneならiOS、Pixelや多くのAndroid端末ならAndroidがそれに当たります。
UIは、画面や操作方法のこと。つまり「どう触るとどう動くか」の設計です。

OpenAIが本当にスマホを出すなら、最大の壁はハードではなく、むしろソフト体験をどこまで作り込めるかだと思います。
スマホは“性能が高いから売れる”世界ではなくて、​毎日触りたくなる気持ちよさが重要です。
そこにAIをどう自然に溶け込ませるか。これはかなり難しい。

しかも記事では、OpenAIが長年Appleのデザイン責任者だったJony Iveとハードウェアを共同開発しているとも触れています。
Ive氏は、スマホそのものを増やすというより、スマホが社会に与えた影響を見直したいような発言もしていたので、OpenAIのスマホにどこまで深く関わるのかは気になるところです。

個人的には、Jony Iveの名前が出てくるだけで一気に「ただの変わり種ガジェット」ではなくなる感じがあります。
とはいえ、デザインが良くても中身が伴わなければ売れません。Appleが強いのは、見た目だけでなく体験全体を統合しているからです。OpenAIがそこまでできるかは、まだ未知数です。

そもそも、OpenAIスマホは売れるのか

ここはかなり気になるポイントです。
記事のコメント欄でも、「Pixelで十分では」「Fire phoneのように失敗しそう」といった懐疑的な声が紹介されています。

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この反応、けっこう自然だと思います。
すでにGoogle PixelにはAI機能があり、AndroidにはAI統合の余地もあります。
なので、OpenAIスマホが出たとしても、​**“AIが入っている”だけでは弱い**のはその通りです。

成功するには、

このあたりが必要でしょう。
逆に言うと、ここを外すと「高いだけの変わり種端末」で終わる可能性もあると思います。

まとめ: 期待と疑いが半々、でも動向はかなり面白い

今回の話は、まだ正式発表でも確定情報でもありません。
あくまでKuo氏のレポートをもとにした見方です。

それでも、OpenAIがスマホ市場に本気で踏み込もうとしているという事実だけでも、かなりインパクトがあります。
AI企業がハードウェアを作るのは珍しくないですが、​iPhoneに真正面からぶつけるとなると話は別です。

率直に言えば、私はこの計画に対して「面白いけど、かなり無謀では?」という気持ちが強いです。
でも、無謀に見える挑戦ほど、うまくいったときの破壊力は大きい。
もしOpenAIが本当に“AI時代の新しいスマホ”を作れたら、業界の空気をかなり変えるかもしれません。

今後は、​OSの中身、価格、デザイン、そしてAppleやGoogleとの差別化がどうなるかが注目点です。
続報が出たら、かなり大きな話題になるはずです。


参考: OpenAI’s new phone being fast-tracked to launch next year, per report - 9to5Mac

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